HBCD切り替えに伴う認定対策
EPS 建材に使用している難燃剤変更に伴う防耐火認定等の取り扱いについてのお願い
日頃より当社EPS 建材をご利用いただき、ありがとうございます。
頭書の案件に関し防耐火等の認証に係わる取り扱いが変わりますことをご連絡いたします。
1 背景
従来よりJIS A 9511 規定のEPS 建材には自己消火性を付与するために難燃剤ヘキサブロモシクロドデカン(以下HBCD と略す)を使用してきました。最近の研究でHBCD は自然環境に排出された場合の分解が遅く、生物の体内に蓄積されやすく、一部の動物に長期毒性を有することが懸念されることから、平成25 年4 月末に開催された「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs 条約)の第6 回締約国会議において、HBCD の廃絶が正式に決定されました。
それに伴い、日本国内においては「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が、閣議決定され、
①エンドスルファン及びHBCD の第一種特定化学物質の指定 平成26 年5 月1 日施行
②HBCD が使用されている場合に輸入することができない製品の指定 平成26 年10 月1 日施行
経済産業省HP(http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140314001/20140314001.html)
となり、国内での使用ができなくなりました。
EPS 業界ではこのような動きに合わせ、昨年年初よりHBCD を使用しない原料に切り替えております。
しかしながら、現在認証されている建築基準法 防耐火認定等において、認証範囲の中に難燃剤(HBCD)が記載されている例が見つかり、このままでは現在ご使用のEPS 建材が認定範囲外となってしまう危険性が判明いたしました。そこで、性能評価機関等と1 年以上にわたり対策について協議して参りましたが、以下の様な判断に準じた運用となりますことをご連絡いたします。
その様な認定をお持ちの方におかれましては別紙のような対応をお願いいたします。
当社では、このような取り組みに対し積極的に活動しております。
ご不明の点等ございましたら当社までお問い合わせいただきますようお願い申し上げます。
今後とも安心して油化三昌建材(株)のEPS 建材をご使用いただきますようお願い申し上げます。
難燃剤切り替えに伴う防耐火認定等の取り扱いについて
1 対象認定
防耐火等の認定書中のビーズ法ポリスチレンフォームの記載中に難燃剤「ヘキサブロモシクロドデカン」あるいは「HBCD」と記載されている認定書をお持ちの場合
2 難燃剤変更の伴う燃焼性の差
性能評価機関による試験において以下のことが確認されました。
・コーンカロリーメータ試験のデータから、HBCD および代替難燃剤いずれも難燃剤の違いによる性能差は認められなかった。
・難燃性は、JIS の燃焼性試験で担保されていると考えられる。
3 取得認定の取り扱い
・既往の評価書の中で、難燃剤(HBCD)の詳細な表記がある場合は、試験なし評価にて、難燃剤の表記を変更していく。
・変更にあたっての具体的な表記方法は、性能評価機関にご相談ください。
4 お願い
認定取得の時期によっては、難燃剤(HBCD)の詳細を表記している場合があると考えられます。該当する大臣認定がある場合には、性能評価機関へご相談いただきますようお願い申し上げます。